テレスドンと10の14乗/1番線
自分の脳は不思議なもので、必死で覚えた「語句や数式やらの類」は、テストの翌日にはもう忘れてしまっているのに、漫画で得たどうでもいい知識は以外と抜けずに頭の中に残っている。
子供の頃「究極超人あ〜る」という漫画を読んでいて出てきた『「テレスドンの目」と「ケムラーの目」の違い漫談』なんかは何故かいまだに覚えているから、もしウルトラ怪獣の目玉判別クイズをやればテレスドンの目とケムラーの目の違いだけは確実に判別する事が出来るであろう(そんなクイズがあれば、の話ではあるが)
しかしそんな「テレスドンの目とケムラーの目の違い」よりもくっきりはっきりと覚えている漫画で得た知識がある。これは知識というよりもトラウマとして深く刻み込まれているだけかもしれないが
同時期に読んでいた「キテレツ大百科」で「航時機」という発明品が出てくる。
この発明品は壁や床、時間までも飛び越えてどこにでも好きな場所に乗っていける、いわゆるドラえもんでいうところのタイムマシン的なアレであるが、この道具が壁を擦り抜けることが可能な理由として「分子と分子の間をくぐり抜けれる様に調節してある」というとんでもない説明付けがなされているのだ。
その説明は更に熱を帯び「この道具が無くても、分子自体は粒子であるから壁に向かって走り続ければ低い確率ではあるが壁と自分の分子同士がぶつからずに、壁を擦り抜けることはある」と続いている。
問題なのは、この「壁にぶつかり続ければいつかはその壁を擦り抜けることが出来る」という箇所である。幼少期の自分はこの文章を見て、壁にぶつかる事を妙に恐れてしまう変な子になってしまった。
実際に壁を擦り抜ける事が出来る確率はどの位なのであろうか。
先ほどネットで調べてみたところ
10の14乗分/1
らしい。
10の14乗回、壁に向かって歩いていけばいつかは我々も、9と3/4番線に辿り着いて魔法学校に通えるのではなかろうか。
そう思えば残りの人生全てを壁にぶつかる時間にあててもいいのかもしれない。
今はそんな気分である。
p.s ハリーポッター続編楽しみです。