映画は字幕で観るべきか
吹き替えで観るべきか
これは多くの場所で論争されている。
正直自分はどちらでもいい
そもそも論で同じ映画を字幕、吹き替えで二回観て比べる、という事をした事が無いのでどちらが良いかは好みによる、としか思えないのだ。
しかし今回ハッキリわかった
映画は字幕で観た方が確実に良い場合がある。
(吹き替えの方が良い場合の映画もある、無理に和訳する事によって映画の意味自体が変わってしまった『ロードオブザリング』とか…)
今回は字幕の方が良かった映画
の吹き替えでガッカリしてしまった4点を語りたいと思う。
(尚、ネタバレ全開なのでまだ観ていない人で観る予定のある人は自己責任でお願いします。)
❶「俺はガンダムで行く」の衝撃が無い
ダイトウが最終決戦で放つセリフ
伊福部昭のゴジラのテーマの中で暴れ回るメカゴジラで観客のテンションが最高潮まで上がった後、全員が英語で喋っている中に飛び出る唐突な日本語、
「俺はガンダムで行く…!」
このシーン、字幕版では英語字幕が出る、まさに日本の為だけの演出と言える。
吹き替え版では全員が日本語で喋ってしまっている為、このセリフのカタルシスが薄まってしまっていた様に感じる。
❷固有名詞が沢山含まれているシーンが吹き替えだとただの会話になってしまう
この映画には固有名詞が沢山出てくる
「タブを飲んで『デュランデュラン』を聴きながら『ロボトロン』をプレイするのが最高だ」
「『メリーに首ったけ』ヘアにする金はあるのに?」
といった調子で、
固有名詞には鉤括弧がつくのだ。
とくにハリデーの観た映画について話すシーンやパーシヴァルが早着替えするシーンの固有名詞は半端なく、それが吹き替え版だと右から左へ流れてしまうのが個人的にはつらかった。
❸オグデン・モローの声優が山寺宏一
ハリデーと共に『オアシス』を作ったモロー
映画を観た人はわかるが、このモローが今回の映画で重要な役割を果たしている。
映画の最終盤にモローの『オアシス』でのアバターが実はこれまで主人公を手助けしていてくれた事実をモロー本人から聞かせられて主人公が驚く、というシーンがあるが、アバターの声と本人の声、どちらの声優も山寺宏一なので同一人物という事には映画を観ている誰もが気付いていて、これまでの間にその事に一切気付かない主人公が間抜けに見えてしまう。
日本一有名な声優でこれやっちゃ駄目だろ、、、駄目だろ、、、、
❹「H」の声が怖くない
吹き替えで観て一番ガッカリしたのがこれだった。これだけで映画の印象が180°変わってしまう。
字幕版ではあれだけ怖いアバターで低くて恐ろしい声のHだが、吹き替え版ではまるでドモリのオタクの様な印象を受けた。
これでは二つめの試練『シャイニング』で怖がるシーンや、実は中身が女性である事のギャップの面白みが完全になくなってしまっている。
冒頭5分でオタクである主人公にも、これだけ恐ろしい(惑星ドゥームで初回登場)友人がいる事で、主人公はタダのオタクでは無い、相当な実力者という印象と同時にアバターの多様性を示す事に成功しているな、と思っていた分、吹き替え版の冒頭ではただオタクとオタクが喋っているだけに見えてしまい残念だった。
個人的にガッカリしてしまったのは以上の4点である 。
しかしレディ・プレイヤー1は吹き替え版でも最高な事には変わりない
2018年にこれを超える映画は現れるのだろうか
(アベンジャーズ・インフィニティーウォーは完全に反則なので除外とする)
まだ観てない人は是非観ていただきたい作品である。
P.S.
『ザ・フライ』大好きです。デート向けですよ